おいしくて身体に良い玄米粉を多くの人に知ってもらいたい

1959年の創業以来、日本を代表する製粉・素材メーカーとしてさまざまな製品を生み出してきたみたけ食品工業株式会社(以下みたけ食品工業)。原料の品質にこだわり、長年培ってきた製粉技術を駆使し、製品づくりに取り組んできました。今回「玄米パウダー」と「国産玄米 パンケーキミックス」を新たに開発し、2023年9月から販売を開始しました。

おいしくて身体に良い玄米粉を多くの人に知ってもらいたい
小麦粉のように手軽に使える米粉・玄米粉の製品を

小麦粉のように手軽に使える米粉・玄米粉の製品を

創業から60余年、安心安全な原材料を使い、高品質な製品をつくり続けているみたけ食品工業。米やゴマ、大豆といった穀物の加工技術は、国内随一を誇る製粉・素材メーカーです。ハイレベルな品質管理や加工技術は、2018年4月には国際規格である「食品安全管理システム認証FSSC22000」の取得や、同年6月には農林水産省が示すガイドラインに基づくグルテン含有量の基準(1μg /g以下)をクリアし「ノングルテン米粉認証」第1号を取得したことからも窺えます。

今回発売した「玄米パウダー」は、同社でロングセラーとなっている「米粉パウダー」の姉妹品という位置づけです。白米の加工技術を生かし、生の玄米を粉砕してつくられています。
「業務用の玄米パウダーはすでにあったのですが、今回は家庭用として、より使いやすくなるように改良を加えました。使い方は米粉パウダーと同じで、料理やお菓子づくりなどに幅広く活用できます。玄米特有の香ばしさや風味を楽しめるのも魅力です」と開発を担当した研究開発室の堀香世子さんは話します。

玄米は食物繊維が豊富で栄養価が高いことで知られていますが、調理に手間がかかることや、食感がやや固く、消化に時間がかかるというデメリットがあります。しかし、細かいパウダー状であれば、小麦粉のように様々な料理に使うことができ、高齢者や小さな子どもも手軽に摂取できるようになります。

「玄米を皮ごと粉砕すると、どうしても粒子が粗くなってしまいます。しかし、当社で長年培ってきた技術を駆使し、米粉パウダーと同じクオリティに仕上げています。新商品のパッケージは『米粉パウダー』のデザインを踏襲しつつ、食物繊維やミネラル(鉄・マグネシウム)の含有量を明記するなど、玄米の特徴をわかりやすく表示しています」(堀さん)

小麦粉のように手軽に使える米粉・玄米粉の製品を
玄米の風味と自然な甘さを生かしたミックス粉を開発

玄米の風味と自然な甘さを生かしたミックス粉を開発

もう一つの「国産玄米 パンケーキミックス」は、玄米粉を主原料に、ミネラル豊富でやさしい甘さの含蜜糖を使用。増粘剤や着色料、香料不使用で、添加物はアルミニウムフリーのベーキングパウダーのみです。焼き上げた時に、玄米の香ばしさと含蜜糖の甘い香りを楽しめるのが特徴です。

開発を担当した研究開発室の堀直樹さんは、「当社で製造しているグルテンフリーのパンケーキミックス粉で、大豆粉を使わず玄米粉のみを主原料とした製品は初めてです。製品化にあたっては何度も試作を重ね、米粉の“もちもち・ふんわり感”を最大限に生かす配合ができました」と話します。

パンケーキのようなミックス粉には、「ふわふわ」や「もっちり」といった表現がよく使われます。しかし、これは感覚的なもので、人によって捉え方や考え方が異なります。そこで、堀さんたちは、鴻巣市にある米粉工場と連携して製品を詳細に計測、そのデータを営業担当と共有し、販売促進につなげています。
堀さんは「弾力性や膨らみ方などを細かく計測・分析し、データを示すことで製品の特徴がより明確になり、他社との差別化にも役立っていると思います」と話してくれました。

玄米の風味と自然な甘さを生かしたミックス粉を開発
ウェブサイトやSNSで米粉レシピを積極的に発信

ウェブサイトやSNSで米粉レシピを積極的に発信

日常生活で米粉をもっと気軽に使ってもらいたい。そんな想いから、みたけ食品工業では、自社製品を使ったレシピをウェブサイトで公開しています。「小麦粉は料理やお菓子などさまざまなものに使われています。米粉もそんな存在になってもらえれば」(堀さん)

今回開発した「玄米パウダー」と「国産玄米 パンケーキミックス」も、さまざまなレシピが掲載されています。レシピは簡潔な説明とカラフルな写真で紹介されており、毎日の料理のヒントになるものや、ひなまつりやクリスマスといった季節のイベントにつくりたくなるものまでバラエティ豊か。完成イメージの写真は、器や小物にこだわりSNS映えする演出も。「サイトを見た人が『おいしそう! 簡単につくれそう!』と興味をもってもらえるように工夫しています」(堀さん)

また「玄米パウダー」「国産玄米 パンケーキミックス」のパッケージには、基本的な使い方に加えて、アレンジレシピも紹介しています。さらにQRコードから自社サイトのレシピ集にアクセスできるようにもなっています。

インスタグラムやXといったSNSも積極的に活用するほか、消費者と直接ふれ合えるイベントなどでは、米粉や玄米粉の魅力をアピールしています。「玄米は身体によさそう」と関心を寄せている人たちに、さまざまなツールで情報を届け、製品を手に取って使ってもらうきっかけづくりにも注力しています。

ウェブサイトやSNSで米粉レシピを積極的に発信