2023年11月の店舗リニューアルを機に、米粉スイーツ中心のラインナップになりました。もっちり食感の「米粉のブリオッシュ」は定番3種類に加えて期間限定で2種類を販売。フレーバーオイルで風味豊かに仕上げた「米粉のパイ」3種類、数量限定で季節ごとにフレーバーが変わる「米粉のベーグル」は2種類を用意しています。「お弁当のご飯がおいしい」と評判の崎陽軒ならではの視点で開発した米粉スイーツで、お米の新たなおいしさと魅力を発信しています。
米粉のブリオッシュ 460円~(税込)/1個
米粉のパイ(R)350円・(L)500円(いずれも税込)/1個
米粉のベーグル 480円(税込)/1個
・HB Style KIYOKEN
神奈川県横浜市西区南幸1-1-1 CIAL横浜B1F
Tel.045-620-8600
商業施設「CIAL横浜」にある「HB Style KIYOKEN」は、シウマイ弁当で知られる株式会社崎陽軒(以下、崎陽軒)が展開するスイーツ専門店です。2023年11月に店舗をリニューアルし、それに合わせて米粉スイーツ中心のメニューを増やしました。2019年の事業立ち上げ時から中心となって商品開発や店舗づくりなどに取り組んできた開発本部R&D室 HB Style KIYOKENの津久井瞳さんに、新店舗にかける想いと米粉の魅力についてお話を伺いました。
JR横浜駅西口にある商業施設「CIAL横浜」で、米粉を使ったグルテンフリーのスイーツを販売している「HB Style KIYOKEN」。多くのファンをもつ「シウマイ弁当」を手がける崎陽軒が展開している、新しいスタイルの店舗です。米粉スイーツ中心のメニューやおしゃれな店のつくりからは、崎陽軒の直営店とわからないかもしれません。しかしどの商品も、お米の風味や食感を活かした同社ならではのこだわりが詰まっています。
1908年に創業した崎陽軒。看板商品である「シウマイ」は、1928年の発売以来、多くの人に愛され、今や横浜名物の一つにも数えられています。そしてこのシウマイが入った「シウマイ弁当」もまた、“旅行や出張に行く際には必ず買う”という熱心なファンがいる人気の品として広く親しまれています。
「HB Style KIYOKEN」の立ち上げ時から中心となって商品開発や店舗づくりに取り組んできた津久井さんはこう話します。
「当社のシウマイ弁当が長年愛されている理由の一つに“ご飯がおいしい”ということがあります。お弁当のように冷めていても、もちもちとした食感と豊かな味わいを楽しめるのは、当社が独自に編み出してきた炊飯技術やさまざまな工夫がなされているからです。『HB Style KIYOKEN』のリニューアルを検討していく中で、お米のおいしさを熟知した私たちなら、新たなお米の魅力を皆さんにお届けできるのではと考えました。米粉を使った商品は2020年6月のオープン時から扱っていましたが、今回の店舗リニューアルを機に、米粉スイーツに特化したラインナップで展開しています」
店名にある「HB」とは、健康(Healthy)と美(Beauty)を意味しており、オープン時から変わらない「食べてきれいになる」をコンセプトに、おいしくてヘルシーな商品づくりに取り組んでいます。
特製フィリングをサンドした「米粉のブリオッシュ」は、「カスタードクリームとあんず」「豆乳クリームのあんバター」「あんことあんず」の定番3種類に加え、月替わりで2種類を販売しています。
「フィリングには当社の『シウマイ弁当』でも人気の高いあんすからつくったピューレを使用しています。また月替わり商品には、シウマイ商品に付いている醤油入れでおなじみのキャラクター・ひょうちゃんの焼き印をあしらい、“崎陽軒ブランド”を表現しています」(津久井さん)
サクサクとした軽い食感が楽しい「米粉のパイ」は、2020年のオープン時から販売している人気の一品。小麦粉不使用でつくった生地は27層仕立てになっています。店舗リニューアルを機に、風味豊かなフレーバーオイルを使った「黒トリュフ」「バジル&チーズ」「メープル&きなこ」の3種類が登場。黒トリュフとバジル&チーズは、お酒のお供にもなる“甘くない米粉スイーツ”です。いずれもレギュラーとラージの2サイズで販売しています。
数量限定で販売している「米粉のベーグル」は、ずっしりとしていて食べごたえのある一品です。季節ごとにフレーバーを替えて展開を予定しています(写真は2023~24年冬のクランベリーショコラと抹茶ホワイトチョコ)。
「ほかにも、金・土・日曜、祝日限定で販売する台湾カステラ風の『ふわふわ豆乳カステラ』には、今回新たに豆乳を使い、よりヘルシーな仕上がりにしました。どれもグルテンフリーで、おやつはもちろん、食事にもお勧めです」(津久井さん)
シウマイやお弁当が主力商品である崎陽軒にとって、新業態への挑戦は何もかもが初めての経験だったと津久井さんは話します。
「私を含め、お菓子づくりの知識や経験をもつメンバーがいない中、お客様がどのようなものを求めているか、それに対して崎陽軒として何ができるかを考えながら商品開発に取り組みました」
試行錯誤しつつも、個性豊かな米粉スイーツを次々と生み出してきた背景には、「おいしいものをお客様に届けたい」という津久井さんたちの情熱と、崎陽軒ではシウマイと同じくらい重要な“ご飯”の存在があります。
津久井さんは「皆さんから『崎陽軒のご飯はおいしい』と評価をいただけるのは、さまざまな努力や工夫を重ねてきた先輩方のおかげです。お米や米粉への注目度が上がっている今、新しい発想から生まれる『崎陽軒の米粉スイーツ』も、たくさんのお客様からおいしいと言われる存在になってほしいですね。そのためには『HB Style KIYOKEN』が、崎陽軒のスイーツブランドであることを広く知ってもらわなくては」と、今後に向けた決意を語ってくれました。
先人が積み上げてきた経験や工夫を活かし、スイーツという新しいスタイルで米粉の魅力を発信している崎陽軒。米粉スイーツが新たな名物になることを目指し、「HB Style KIYOKEN」の挑戦は続きます。