自社グループでつくる米で個性豊かなスイーツやパンを開発

自社グループでつくる米で個性豊かなスイーツやパンを開発

株式会社穴太(あのう)ホールディングス(以下、穴太ホールディングス)は、葬儀社「十全社」を中心に、生花を販売する「スラタン」や仕出し料理を扱う「花穂(かすい)」などを運営している会社です。1986年の創業以来、葬儀関連の事業を手がけてきましたが、2013年に米の栽培や養鶏、生産物の加工販売を行う「The北海道ファーム」の運営を開始、続いて「Theファーム上総介(かずさのすけ)」「米専門店やまぐち」、通販サイト「穴太商店」と新しい分野へ事業を拡大してきました。グループ会社で運営する農場から届く米や卵を使ってつくるスイーツやパンは、安心安全でおいしいと評判です。今回の米粉商品開発等支援対策事業で導入した機器を使い開発した新商品について、開発を担当した経営企画部・山本素子さんにお話を伺いました。

ニーズの高まりを受けて新たなグルテンフリー商品を開発

グループ会社で栽培している米を使って製品づくりに取り組んでいる穴太ホールディングス。今回、3種類の米粉商品を開発しました。

小豆、抹茶、オートミール、イチゴと4つのフレーバーを揃えた「米粉のカヌレ」は、2024年に千葉県君津市で開催された「きみたまスイーツコンテスト」でグランプリを獲得した「キミのカヌレ」をベースに開発した商品です。千葉県産の「ミズホチカラ」や北海道産「雪ごぜん」からつくった米粉を使用した生地は、外側はカリッ、中はしっとりもちもちとした食感を楽しめます。
「今回開発した4品は、米粉のやさしい甘さを感じられるように意識しました。見た目もカラフルで、味わいもバリーションがあるので、卵の風味を生かした『キミのカヌレ』とはまた違うおいしさを楽しんでもらえるのでは」と山本さんは期待を寄せています。

ニーズの高まりを受けて新たなグルテンフリー商品を開発
ニーズの高まりを受けて新たなグルテンフリー商品を開発

コロンと丸いフォルムがかわいらしい「Komeフランス」は、同社で初となるグルテンフリーの米粉パンです。これまで小麦由来のグルテンを使って米粉入りパンを製造していましたが、ニーズの高まりを受けて、グルテンフリーのパンの開発に挑戦しました。当初はグルテンが入らないため膨らみやボリューム感を出すのに苦労しましたが、何度も試作を重ね、配合や焼き方を調整することで小麦のパンのような食感を実現。一般販売に加え、インバウンド需要が高まっているホテルやレストランへの販売も視野に入れ、直径約10cm、95g前後という使いやすいサイズ感にしています。

そして「平飼い卵の米粉フィナンシェ」は、米粉と同じくグループ会社で育てている鶏が生んだ卵を使用したグルテンフリーの焼き菓子です。山本さんは「常温で保存可能な米粉の焼き菓子は、持ち運びもしやすくなるので、おみやげ品としての需要を期待しています。当社のECサイトや直営店での販売はもちろん、将来的には当社が運営する葬儀社の返礼品に使えるようにしたいですね」と話します。

いずれの商品にも、グループ会社「The北海道ファーム」と「Theファーム上総介」で栽培している米が使われています。主原料である米を自社で調達できることは、食の安全やトレーサビリティに関心の高い人たちへのアピールポイントになっています。

ニーズの高まりを受けて新たなグルテンフリー商品を開発
新設備導入で業務効率アップ&おいしさキープを実現

新設備導入で業務効率アップ&おいしさキープを実現

穴太ホールディングスでは、米粉商品開発等支援対策事業を活用してミキサーやオーブン、焼き型、急速冷凍庫などを導入。機器の設置に伴い、製造スペースの改修も行いました。山本さんは、作業しやすい環境が整ったことで業務の効率化が進み、クオリティの向上や商品ラインナップの充実にとても役立ったと話します。
「米粉を使用した商品は、日が経つとパサついたり、風味が落ちてしまったりという課題がありました。しかし急速冷凍機を整備したことで、風味を損ねることなく保存できるようになりました。店では状況に合わせて解凍し、できたてのおいしさを提供しています」

また、取材時は制作中でしたが、新商品のパッケージデザインについても、米粉を使っていること、グルテンフリーであることがわかるようなデザインを意識しているとのこと。
「カラフルな見た目が特徴の『米粉のカヌレ』は視認性にすぐれた透明パッケージに、『Komeフランス』はグルテンフリー商品であることがわかるような表示にする、『平飼い卵の米粉フィナンシェ』は、グループ会社が手がけた米や卵を使った「穴太商店」のオリジナル品であることをアピールできるデザインにしたいと考えています」
新商品は、パッケージデザインにも注目です。

魅力的な商品ラインナップで、米粉のおいしさを伝えたい

今後の商品開発について山本さんに伺ったところ、お客様からの問い合わせが増えていることや、インバウンド需要が増加傾向にある昨今の状況をふまえ、グルテンフリー製品の開発をさらに加速させたいと教えてくれました。
「今回『Komeフランス』を開発できたので、これをベースにもっと食べやすく使いやすい形を検討したり、生地に豆を加えて味のバリエーションを増やしたりして、新たな米粉パンをつくりたいですね」

魅力的な商品ラインナップで、米粉のおいしさを伝えたい

また、30~60歳代がメインのECサイト利用者層を、ヘルシー志向の高い20~30代にも広げていきたいとも話してくれました。
「グループ会社でつくる米や卵など、安心安全な素材を使っていることは、すでに皆さんにしっかり伝わっていると感じています。これからは、お米や米粉製品の新しい食べ方・楽しみ方があることを、SNSやイベントを通して、もっと多くの人に伝えていきたいです」

さらに自社農園のある北海道や千葉県の特産品を採り入れたコラボ商品の開発や、業務用製品の取扱いを増やすといったことにも積極的に取り組んでいきたいと展望を語ってくれました。

穴太ホールディングスは、安心安全な素材と魅力的な商品で、米粉・お米のおいしさを発信していきます。