
米の品種や異なる粉砕方法で製造している業務用米粉「お米の粉」シリーズに、800gサイズが新たに登場しました。同シリーズは、これまで10kgまたは20kgでの展開でしたが、小規模店舗や家庭でも気軽に使いやすいサイズに。ミックス粉では、料理研究家Mizukiさんとのコラボや香辛料を使用した製品を開発。業務用のどら焼きの皮は、フードプリンターの導入で絵柄や製造個数のバリエーションが広がりました。
お米の粉 800~1,300円(税込)/各800g
Mizuki監修 米粉のホットケーキミックス オープン価格/200g
お米の粉で作るしあわせハンバーグ用 オープン価格/50g
どら焼きの皮 F PRINT オープン価格/業務用のため販売枚数は応相談
お米で作ったパン粉(粗目・細目) オープン価格/各200g
・全国のスーパー、量販店、ドラッグストアなど
※どら焼きの皮 F PRINTを除く
・自社ECサイト
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1947年の創業以来、素材の特性や用途に合わせた製品づくりに取り組んできた株式会社波里(以下、波里)。同社では、近年、小規模店舗や家庭で手軽に使える少量パック製品の開発に力を入れています。ミックス粉では、香辛料を使ったものや料理研究家Mizukiさんとのコラボ商品も手がけました。多様化するニーズをキャッチし、長年培ってきたノウハウを生かして新たな商品を次々と生み出している波里。多品目・少量化への取り組みと今後の商品展開について、商品開発室の黒田敬子さんに伺いました。
波里を代表する「お米の粉」シリーズは、「笑みたわわ」や「ミズホチカラ」といった品種、栃木・山形・秋田など異なる産地の米を使用し、ロール粉砕や気流粉砕で製粉した業務用の米粉です。パンや焼き菓子など、用途によって最適な米粉を選ぶことができる点が特徴です。業務用製品は1袋20kgが一般的ですが、波里では半量の10kgサイズの製品を2024年に発売しました。これは「20kgは多すぎて使い切れない」「保管スペースが十分にとれない」といった利用者からの声を受けたものです。
今年度はさらに少量化を進め、1袋800g入り商品を新たにつくりました。800gという容量は、同社ECサイトで購入した際、発送に使用するポスト投函用の梱包材に入る最大量から決めたそうです。

黒田さんは「800gサイズの商品は、10kgサイズでは使い切ることが難しいという声を受けて生まれましたが、いろいろなタイプの米粉を試して商品開発に役立てるといった使い方も可能になると考えています。街のパン屋さんのような小規模店舗はもちろん、ご家庭でも気軽に米粉を使ってもらえると嬉しく思います」と新商品への期待を語ってくれました。
800g入り「お米の粉」は、2025年5月に発売を開始。18あるラインナップでは「ミズホチカラ」を使った製品の人気が高く、発売から半年後には販売数が倍増するなど順調に推移しています。
黒田さんは「やはり『ミズホチカラ』は、米粉でよく使われる品種として広く知られていることもあり、一番人気のようです。しかし『ミズホチカラ』には及ばないものの『笑みたわわ』でつくった米粉や焙煎玄米粉も売上げが伸びていることから、米粉の特徴による使い分けや比較検討が進んでいるのでは」と分析します。
購入した人からは、「『ミズホチカラ』の米粉がいいと聞いたので使ってみたところ、もちもちとした食感のパンができた」「一度『笑みたわわ』を試してみたいと購入しました。きめがこまかくてふんわり、米粉の香りもいいです」といった感想が届いたそうです。

波里では、新たなミックス粉製品の開発にも取り組みました。その一つが「Mizuki監修 米粉のホットケーキミックス」です。これは米粉を使ったレシピをSNSで発信している料理研究家のMizukiさんを監修に迎えて開発した、グルテンフリーのパンケーキミックスです。米粉を70%使用しており、蒸しパンやマフィンもつくることができます。
黒田さんは、自社以外の人との協働作業について「Mizukiさんのレシピをベースに、ふんわりとした仕上がりになるよう、米粉の選定や配合に時間をかけました。パッケージのデザインもMizukiさんの意見を取り入れ、これまでの製品とは違ったテイストにしました」と話します。
「Mizuki監修 米粉のホットケーキミックス」はMizukiさんも自身のSNSで発信し、多くのフォロワーから反響があるそうです。
もう一つのミックス粉「お米の粉で作るしあわせハンバーグ用」は、米粉を60%使用しており、つなぎとなる小麦粉なしでもハンバーグをつくることができます。
黒田さんは「同じミックス粉でも、やはりパンケーキとは違う部分も多かったですね。香辛料を独自にブレンドして、何度も試作を行いました。ジューシーに焼き上がったハンバーグの写真を使い、アレルギー対応の商品であることがわかるよう、パッケージデザインにもこだわりました」


さらに今回の支援事業では、和洋菓子の製造を行う部門・和楽スイーツファクトリーにフードプリンターを導入しました。この機器は、どら焼きの皮の表面に食用インクでイラストや文字をプリントするものです。
「どら焼きの皮には米粉が5%使われており、もっちりとした食感を楽しめます。フードプリンターの導入で、カラーバリエーションが多彩になり、数量調整も簡単にできるので、季節商品やイベントなど、幅広い用途で米粉入りどら焼きをアピールできるのではと期待しています」と話してくれました。
多彩な商品を展開している波里では、各地で開催される展示会や商談会にも積極的に参加しています。その一環として、2025年4月に開催された「FABEX お米未来展」や5月の「cottaビジネスフェア」に出展、試食の提供や新たに制作したチラシを配布するなどで米粉の魅力と新商品の発信に努めています。2026年も2月開催の「スーパーマーケットトレードショー」をはじめ、複数の展示会・商談会への参加を予定しています。
最後に米粉の可能性についてお聞きしました。
「米粉はアレルギーをもつ人やグルテンフリーを実践している人が、“小麦粉の代わりに”と取り入れていましたが、最近は米粉自体のおいしさや用途を知り、興味をもってくれる人が増えているように感じます。当社の商品は、スーパーのほかドラッグストアでも取扱いがあります。今後も販路を開拓して、手に取ってもらえる機会を増やしたいです」

これからの商品開発については、
「業務用米粉は商品ラインナップが揃ったので、各製品の動向を注視しつつ今後の商品開発につなげていければ。米粉の加工にはまだまだ改良できる部分があるので、当社が培ってきた技術力を駆使して推進していきたいと考えています。ミックス粉については、今回開発したハンバーグ用など、簡単便利で時短につながるような商品をつくっていきたいです。どら焼きの皮についても、米粉の配合率を増やして、米粉ならではの風味や食感を楽しめるように改良を進めます」とのこと。
多彩な製品ラインナップで消費者ニーズにこたえる波里。新たな商品にも期待が高まります。
※本記事は2026年1月時点の情報です