
米粉を主原料に、たまり醤油や八丁味噌といった地元・愛知の伝統食を使った和洋折衷のお菓子です。軽い食感の最中生地にサブレを合わせ、お米のパフをトッピング。お米の粒をイメージした形もかわいらしい一品です。発売以来初のリニューアルで、使用している米粉の量を40%から70%に大幅アップ。サクサクとした食感はさらに軽く、ほんのり甘いお米の風味はもちろん、醤油や味噌の味わいも際立つ仕上がりになりました。
調整中
※2026年3月末からリニューアル発売予定
・自社ECサイト
詳しくはこちら
・亀屋芳広 本店
愛知県名古屋市熱田区伝馬1-4-7
Tel. 052-682-0025
ほか16店舗で販売
(店舗情報:https://www.kameya-yoshihiro.co.jp/shopinfo.html)

尾張銘菓として多くの人に親しまれている和洋菓子を製造・販売する株式会社亀屋芳広(以下、亀屋芳広)では、今回の米粉商品開発等支援対策事業を活用して、人気商品「三久良米米(みつくらまいまい)」のリニューアルに取り組みました。米粉の使用率を大幅に増やし、新しい味わいを生み出した製品について、開発を手がけた千年洋焼物課の今木航太さんにお話を伺いました。
1949年創業の亀屋芳広は、本店を構える名古屋市を中心に、17店舗を展開する菓子メーカーです。国産の上質な素材にこだわり、職人が丁寧に仕上げる和洋菓子は、尾張銘菓として地元の人に愛されています。そんな亀屋芳広では、本事業を活用して工場の設備を強化し、人気菓子「三久良米米」のリニューアルに取り組みました。
今木さんは「昨今、小麦アレルギーに悩まされている人やグルテンフリーの食品への関心の高まりを受けてリニューアルを決めました。さらに増加傾向にある外国人旅行者が、“日本らしいおみやげ”として和の素材を使った品に注目していることもきっかけの一つです」と話します。
さらに「今回のリニューアルでは素材を見直すとともに、米粉の配合を40%から70%にしました。これにより1個あたりの米粉使用量が27gに増えると見込まれています」と期待を寄せています。


「三久良米米」では、主原料の米粉に愛知県産の「あいちのかおり」からつくった米粉を使用しています。「あいちのかおり」は、甘すぎずあっさりとした味わいが特徴です。製品に使用しているたまり醤油や八丁味噌は、それぞれ個性のある風味をもつ素材なので、それらとの相性もよいそうです。
今木さんは米粉の割合を大幅アップしたことについて、こう話します。
「米本来の甘みや香ばしさが増したことに加え、サクサクとした食感や口どけもよくなりました。また、米粉が増えたことで、醤油や味噌の風味がより際立つようになりました。これは新たな発見でした」
一方で、米粉が増えたことにより、膨らみや焼き上がりの形が悪くなったり、わずかな水分量の変化で割れてしまったりという問題が発生したそうです。今木さんたちは温度を低めに設定し、じっくり時間をかけて焼き上げるなど製造工程を工夫し、これらの課題をクリアしました。
リニューアルした「三久良米米」は、2026年3月下旬から亀屋芳広各店で販売を開始するほか、同社のECサイトでも展開する予定です。1枚から販売していますが、贈答用の箱入りなどにも対応しています。
「三久良米米」のリニューアルにあたり、亀屋芳広では名古屋市熱田区にある千年工場に、専用ミキサーや小袋自動投入機、ガス充填装置、サーマルプリンターなどを新たに設置しました。
「米粉の割合を増やしたことで生地の粘度が上がったため、これに対応できるミキサーを導入しました。また従来品は袋の後ろ側で包材を接着していましたが、これを上下で接着するピロータイプに変えました。これにより、安定した製品づくりが可能になり、さらに業務効率の面でも大きな効果をもたらしてくれました」と今木さんは話してくれました。ほかにも、材料や製品をストックするプレハブ冷凍庫を新設し、店舗への補充や各地で開催する催事やイベントでの需要にも柔軟に対応できる体制を整えました。


亀屋芳広では、今回の設備強化により製造ロスを5.8%から2.5%未満に抑えることを目標の一つに掲げています。「まだ本格的な製造段階ではないので確定値ではありませんが、製造ロス率は2.0%まで抑えることができています。さらに新規機材の導入で効率化が進み、安定した稼働体制になれば、製造に関わる人員削減も期待できるでしょう」と今木さん。今後も継続して製造データの収集と分析を行い、よりよい製造体制と作業環境の整備に役立てていくそうです。
2026年3月末にリニューアル発売する「三久良米米」について、今後の展開を今木さんにお聞きしました。 「まずは安定した品質で大量生産できる体制を整えます。その後は黒糖や抹茶など、和の素材を使った新しいフレーバーの開発に着手したいと考えています」
さらに新商品開発と併せて、製造能力の向上や製造ロス率の低減、業務の効率化にも取り組んでいきたいとも話してくれました。


亀屋芳広では、こうした製造体制の強化によって、米粉の使用量を年間約480kgから2,295kgに増やし、小麦粉の使用量を約1,000kg削減できると試算しています。そして製造能力のアップに伴う「三久良米米」製造数も、月間約3,300個から7,000個に、年ベースでは約85,000個に増やせると見込んでいます。
「当社では、今後も米粉をはじめとする国産素材の使用率を上げていく取り組みを続けます。そして素材の良さを実感できる商品を増やし、日本の食の魅力を広く伝えていきます。それが米粉の需要拡大と認知度アップにもつながるものと考えています」と今木さんは話します。 亀屋芳広では今後も商品開発を続け、魅力的な商品づくりに取り組んでいきます。
※本記事は2026年3月時点の情報です