
行列の絶えない人気店sarkaraの代表スイーツである焼き菓子に、米粉でつくった商品がラインアップ。キャラメルバナナマフィンは、小麦粉でつくった場合と比べ、サク・ふわの食感。それでいてしっかりとした食べ応えで、コントラストが楽しいスイーツになっています。「焼き菓子とコーヒーを楽しんでもらいたい」というsarkaraの想いを存分に味わえる新しい代表スイーツです。
キャラメルバナナマフィン 460円(税込)/1個
レモンケーキショコラ 1,880円(税込)/3個
テリーヌショコラ(Aube・Nuit) 各3,780円(税込)/160g
・sarkara
東京都世田谷区下馬2-36-1 1F
Tel.03-6804-0646
・自社ECサイト(順次販売予定)
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実店舗のオープン前から百貨店のポップアップショップで営業をスタートし、おいしさはもちろん、美しさや使われるリキュール・スパイスなどの卓越したセンスで人気を集めていた株式会社sarkara(以下、sarkara)。2014年12月に東京都世田谷区に待望の店舗をオープンすると、すぐに行列の絶えない人気店に。そんなsarkaraが代表スイーツである焼き菓子「レモンケーキ」の新商品をはじめ数種類のスイーツを、大胆に米粉だけのレシピで発売。その狙いを、パティシエであり代表取締役である大井博司さんにお聞きしました。
「店舗のオープン前から、米粉スイーツは必ずラインアップに加えようと試作を重ね、知人や関係者に試食してもらいながらアンケートを取っていました。評判も良く、手応えをしっかり感じていました。そのうえで、寄せられた意見をもとにレシピを改良し、いつでも発売できるよう準備を整えていました」
大井さんがそう話すように、試作品のアンケートでは、「とてもおいしい」「口どけが軽い」「ぜひ再購入したい」という声が8~9割を占めていたと言います。
大井さんは以前、パティスリーのコンサルティングを務めた時期がありました。そのパティスリーは、グルテンフリーで添加物不使用、白砂糖も使わないスイーツを販売するというのがコンセプト。そこで大井さんは「米粉を使った、体に良いスイーツ」のレシピ開発を手がけていたのです。その際に米粉の特長をしっかり掴み、その上で「米粉だからこその食感がだせる。おいしいスイーツがつくれると確信していた」と大井さん。

なにより、米粉のスイーツは、大井さんが独立してsarkaraをつくる上で必要不可欠な商品でもあったのです。
「sarkaraで目指しているのは『街に溶け込む洋菓子店』です。オープン時はメディアやたくさんのお客様にも注目してもらえますが、それも徐々に落ち着いていく。でもお店は残る。しっかり生き残るためには、多くの人に愛され、何度でもリピートしてもらうことが重要。まずは地元の風景に溶け込み、しっかり根を張ることが大切です。アレルギーがあってもsarkaraのスイーツをあきらめなくてよい、そんな選択肢を届けたい。その1つが米粉のスイーツです」
お店があるのは三軒茶屋の住宅エリアの入り口。近隣には海外大学の日本校もあるという立地です。日々訪れる様々なお客様の中には「グルテンフリーのスイーツはありますか」と問い合わせる方も多いと言います。そんな方に「sarkaraのスイーツなら安心して食べられる」と喜んでほしい、と大井さんは話します。

米粉商品開発等支援対策事業への参画は、店舗の計画時から考えていたと大井さんは話します。起業、そして店舗の開店準備には多くの資金がかかります。そこで本事業を活用して、厨房機器を購入しようと考えたのだといいます。採択が叶ったことで、ミキサー、コンベクションオーブン、冷蔵・冷凍庫等を購入して揃えることができました。そして米粉スイーツの実現も一歩前進したのです。
「今回発売したキャラメルバナナマフィンは小麦粉を使わず米粉のみでつくりました。店舗や催事、ECサイトでも好評でした。マフィンを効率よく製造するには、コンベクションオーブンは必須。本事業を活用できてとても助かりました」
バナナマフィンは、小麦粉でつくるとその吸水率からどっしり、しっとりした食感になります。米粉の場合は、その食感が軽やかになる、と大井さん。サク・ふわでありながらしっかりした食べ応えで、コントラストが面白いマフィンになるそうです。「焼き菓子とコーヒーを楽しんでもらえるお店」というコンセプトもあるsarkaraですが、キャラメルバナナマフィンはそれをしっかり楽しんでもらえるスイーツになったそうです。
2026年のバレンタイン時期には、sarkaraの代表商品であるレモンケーキの材料を米粉に換えた「レモンケーキショコラ」も発売しました。とても好評で、2週間で8,000粒も販売されたと言います。
「知らずに食べた方は、米粉だと気づかなかったと思います。それくらい小麦のスイーツと差が出ないおいしさでつくれました。米粉でつくられていると知った方、特にアレルギーのある方からは、大変喜んでいただけました。『米粉でできているなら、あの人にも安心して渡せる』と選んでもらえたならいいなと思っています。やっぱりつくったスイーツで喜んでもらえるのはうれしいですから」
その他にも米粉でつくったテリーヌショコラなども販売。これらは期間限定の販売になる予定で、来期も冬の定番商品として展開するとのことです。
「実は、いまあるスイーツはほぼすべて米粉でつくることができます。ECサイトではショートケーキのオーダーを受けていますが、今後は注文をいただければ、ケーキも含め、特注で米粉バージョンをつくるつもりです。本事業で購入したコンベクションオーブンは丸洗いできるタイプ。コンタミネーションを極力抑えて、様々な方のご要望に丁寧に応えられるよう選んでいます」と話す大井さん。1,000人のうち1人でも米粉のスイーツを求める人がいれば、その気持ちに応えたい。そしておいしいと喜んでもらいたい、と話します。
「1人でも多くの人に喜ばれること。それが永く愛されるためには大切なことだと思います。そこに必要なのが米粉。まだまだ可能性のある食材だと思っています」
sarkaraは、街に溶け込むため、あえて目立つ大きな看板を掲げていません。また「パティスリー」という名称も掲げないほか、スイーツのジャンルもフレンチやアメリカンと限定することがないのだといいます。フレキシブルに対応できる幅をもたせることで、あらゆるお客様の要望に応えられるようにしているのです。
すでに、コーヒーだけを目当てに定期的に通う地元の常連客もいるそうです。米粉への代替、あるいは米粉を使った新商品が生まれることで、sarkaraを愛してくれるお客様が、また一人増えるはず。まだ見ぬ一人の笑顔のために、今後も米粉を使ったスイーツをたくさん提供していきたいと、大井さんは笑って話すのでした。

※本記事は2026年2月時点の情報です