新しい機器を導入し、家庭用の製品づくりに注力

新しい機器を導入し、家庭用の製品づくりに注力

1947年の創業以来、米粉をはじめ上新粉やきな粉といった穀物粉の製造・販売を手がけてきた群馬製粉株式会社(以下、群馬製粉)。同社ではこのたびの米粉商品開発等支援対策事業を活用して、家庭用の小袋充填機器を導入し、新商品を開発しました。業務用製品を中心に製造してきた同社が、家庭用商品を手がけることになった経緯と今後の展開について、経営企画本部長の大塚忠宜さんに伺いました。

注目の品種で、使いやすい家庭用米粉製品を開発

群馬製粉は、業務用の製品を多く手がけており、その品質のよさは菓子工場や和菓子店などから高い信頼を得ています。そんな中、新たに製品化したのは、一般家庭での使用を想定した450g入りの商品です。それは近年、家庭でも米粉を使う機会が増えていると感じたからだと大塚さんは話します。

「取引先の担当者と話をする中で、家庭用米粉の売上げが伸びていることや、店での取扱いも増えていることを知り、当社として何かできないかと検討しました。調べたところ、スーパーマーケットなどの小売店は全国に23,000店舗あり、1日数個の販売でも年間数千トンになることがわかりました。こうしたことから、家庭向け商品のニーズは無視できないと考え、製品化に取り組みました」

注目の品種で、使いやすい家庭用米粉製品を開発
注目の品種で、使いやすい家庭用米粉製品を開発

群馬製粉で今回商品化したものは、450g入りの「笑みたわわ 米粉」と「米の粉」の2品です。
「新商品の『笑みたわわ 米粉』には、商品名のとおり『笑みたわわ』という品種を採用しました。これは近年の“米粉といえばミズホチカラ”という認識が広まっていることを受けてのことです。『笑みたわわ』は『ミズホチカラ』の後継とされる品種で製パンに適しています。他社との差別化を図る目的で採用を決めました。取引先などでサンプルを使っていただいたところ、膨らみがよいとの好評価を得ました」と大塚さん。

「米の粉」は、業務用として製造している群馬製粉の主力商品の一つで、品質はそのままに少量パッケージ化したものです。

家庭用小袋充填機の導入で、業務の効率化に期待

群馬製粉では今回の新商品開発にあたり、本事業を活用して製造ラインに家庭用小袋充填機を導入しました。同社ではこれまでも小容量の製品を販売してきましたが、それらはピロー包装で製造されていました。

「これまでのピロー包装では、背面でフィルムを接着するため“背張りの耳”ができてしまい、表示スペースが狭くなっていました。しかし、今回導入した充填機は、セットした袋を開き、そこへ充填していくガゼットタイプなので、背面に継ぎ目がない平袋の使用が可能になります。さらにこれまで使うことができなかったチャック式の袋も使えるようになります。新商品の『笑みたわわ 米粉』は、当社で初となる機械充填・チャック式の製品となります。チャック式の袋は、ご家庭で使い切れなかった時もしっかり封ができ、使い勝手が向上すると思います」と新機器導入のメリットを挙げます。

家庭用小袋充填機の導入で、業務の効率化に期待

新しい充填機は最大1kgまでの袋詰めに対応できるので、小容量・多品種展開が見込まれる家庭用商品に適しています。今後は広くなった背面スペースの有効な活用や、底の部分にマチのあるスタンドパックタイプの製品についても検討していきたいと考えているそうです。

大塚さんは今回の新機器導入で、業務の効率化にも期待を寄せています。
「これまでロールタイプのフィルムは、1ロール使い切るまでに時間がかかり、ほかのタイプの包装への対応が十分ではありませんでした。しかし、ガゼットタイプは袋の数を調整できるので、ニーズに合わせて小さいロットの製品づくりも可能になります。さらに当社では充填作業を手詰めで行っていたので、業務の大幅な効率化も期待できます」

群馬製粉では「リ・ファリーヌ」をはじめとする既存製品も、この充填機での作業に順次切り替えていく予定です。

家庭用製品のラインナップ拡充を目指す

家庭用製品のラインナップ拡充を目指す

新しい充填機は、2月末に設置作業が完了し、新商品は3月10日から発売を開始。さらに出展を予定している2026年4月開催の食品関連展示会「FABEX2026」で、今回の新商品をアピールできるように準備を進めているそうです。

今後の商品展開について大塚さんにお聞きしました。
「当社はこれまで業務用製品が中心で、家庭用は全体の10%程度のシェアでした。取引先との話からも、家庭用の米粉製品は今後さらにニーズが高まることが期待されます。今回の充填機導入を機に、おいしくて使い勝手のよい家庭向け製品の開発を推進していきたいですね。また、少し先の話になりますが、ECサイト以外の販路開拓も検討できればと考えています」

群馬製粉では、使う側の視点に立った製品づくりで、さらなる顧客獲得と米粉の消費拡大に取り組んでいきます。

※本記事は2026年2月時点の情報です