
米粉や大豆粉など、プラントベースの素材を使用したグルテンフリーのクラッカーです。パリッとした食感を楽しめるノンフライのクラッカーは、約3cm角の薄型タイプ。フレーバーはオニオンパウダーが香る「オリジナル」、ピリッとした刺激がアクセントの「ブラックペッパー」、数種類のハーブやスパイスで仕上げた「ハーブドプロバンス」の3種類です。アメリカやヨーロッパの市場をターゲットに開発されたもので、日本国内でも同じ仕様で展開しています。
海外向け オープン価格/各4oz(113.4g)
国内向け オープン価格/各113g
・海外向け:他社ECサイト
・国内向け:本社
香川県さぬき市津田町津田1467-3
Tel 0879-49-3431
・国内向け:自社ECサイト
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「みんなで“おいしい”を分かち合えるお菓子」をコンセプトに、プラントベースの素材を使用したスナック菓子やビスケット類を製造販売している株式会社 禾(以下、禾)。同社では、グルテンフリー食品へのニーズが高いアメリカやヨーロッパ市場に向けて、ノンフライのグルテンフリークラッカーを開発しました。管理部の久保敏彦さんに、海外向け商品として初めて開発を手がけた経緯や今後の展開について、お話を伺いました。
小麦粉や卵、乳にアレルギーをもつ人に向けた商品を製造販売している禾。同社がつくる製品は、素材の風味を活かしたお菓子から、お酒のお供にもなる少し濃い味付けに仕上げたスナックまで、バラエティに富んだラインアップを誇ります。どの商品も「食物アレルギーのある人も、そうでない人も、みんなで同じものを食べて“おいしい”時間を分かち合ってもらいたい」という想いから誕生したものです。
今回、禾では米粉商品開発等支援対策事業を活用して、海外市場をターゲットとしたグルテンフリーのスナック菓子を開発しました。「SAVORY RICE CRACKERS(セイボリーライスクラッカー)」と名付けた新商品は、オリジナル・ブラックペッパー・ハーブドプロバンスの3つのフレーバーで展開しています。

久保さんは商品名について「『SAVORY』には“ 甘くない・塩味やうま味がある”といった意味があります。この商品のメインターゲットは、20~40歳代の大人で、健康への意識が高い人たちです。彼らが日常的に食べるスナックを目指していたので、甘くないものであることが伝わるネーミングにしました」と話します。
国産米粉を主原料につくったクラッカーは、アレルゲンとなる卵、乳製品、小麦粉不使用、さらに保存料や化学調味料も使用していません。約3cm角の薄型に仕上げてあり、パリッと軽快な食感を楽しめます。ノンフライなので、手がべとつかないのも特徴です。商品化した3つのフレーバーは、毎日食べても飽きのこないものを選んだそうです。

「SAVORY RICE CRACKERS」は、禾で初めてとなる本格的な海外向け商品ということで、商品化に至るまでには、これまで経験したことのなかった課題が多かったと久保さんは振り返ります。 「一番大きく感じたのは、日本と異なる食習慣でした。アメリカの関係者からの情報で、現地では大袋から必要な分を取り分けて、学校や職場に持って行って食べる“ストック&シェア”というケースが多いことがわかりました。当社商品は、子どものおやつや大人のおつまみ用での需要を想定した、1袋30g程度の“食べきりサイズ”が多かったので、まずはどのような仕様にすべきかを検討しました」
久保さんたちは現地の関係者と何度も意見交換を重ね、従来品よりも容量が多いチャック付きの大袋パッケージにしました。113gという容量は、1週間程度で食べきる量から算出したもので、1回あたりの分量は10~11枚が目安で、摂取できるカロリーや成分量などが明記されています。
今回の商品開発について、久保さんは「米粉をはじめ、原材料は自社製品で使ってきたものばかりだったので、クラッカー自体の開発にはそれほど苦労しませんでしたが、パッケージのサイズやデザイン、表示については、最終決定までにかなり時間を要しました」と振り返ります。
パッケージの包材には、遮光性に優れ、風味を長く保てることから、2023年の米粉商品開発等支援対策事で採用した素材を今回も使用しています。また、輸出国で成分表記などに仕様変更が発生した場合も柔軟に対応できるように、表裏ともシールタイプにしました。
デザインについても、これまでのようなカラフルで楽しげなテイストから、シンプルなものにしています。そして「グルテンフリー、プラントベース、添加物不使用、ノンフライ」というアピールポイントが目立つようにイラストを添えて表記しました。裏面はアメリカで販売されているスナックを参考に、現地向けの表示要件を踏まえて調整を行いました。
久保さんは「商品名の書体を新たに制作したほか、当社商品に登場している女の子のキャラクターも少しテイストを変えています。健康への意識が高い大人を対象にした商品なので、デザインはシンプルでありながらも、製品の特徴がしっかり伝わるように工夫しました。そしてこのクラッカーが日本製であることを示す日の丸もあしらいました」と、デザインのこだわりポイントを教えてくれました。


いくつもの試行錯誤を重ねて完成した「SAVORY RICE CRACKERS」は、海外展開の第一弾としてアメリカ市場を予定しています。そこでアメリカ最大手の通販会社での販売許可を取得し、2026年春からの販売開始に向けて準備を進めています。
久保さんは海外市場について、「通販サイトの需要が高いアメリカからスタートし、商品の動向をみながらヨーロッパやオーストラリアへ広げていきたいですね。アジア圏では、台湾など日本製の商品は安心して利用できるという信頼感をもつ地域を足がかりに、販路を開拓していきたいと考えています」と今後の展開に期待を寄せています。
同じ仕様の商品を展開する日本では、自社サイトをはじめとするEC販売のほか、グルテンフリーや健康維持に関心の高い人をターゲットに、高品質な商品を扱うセレクトショップや高級スーパーでの販売を目指しています。
米粉の可能性については「海外のグルテンフリー市場はとても大きいので、日本生まれの『SAVORY RICE CRACKERS』が広く受け入れられることを願っています。素材の良さやおいしさが評価され、認知度が上がることで日本の米や米粉製品のニーズも高まり、国産米粉の需要拡大に貢献できると考えています」と話してくれました。
日本の米粉から生まれたグルテンフリークラッカーが、世界市場で大きく育つことに期待が高まります。
※本記事は2026年2月時点の情報です